【ぎゃる・さくらひめ】
実際の歌舞伎は観ていないんだけど、鶴屋南北の脚本の「桜姫東文章」に登場する桜姫は、今で言う「ギャル」だったのではないかと思うのです。
釣鐘権助というワルに家宝を盗まれた上に、強姦され、その男の子供まで身ごもって里子に出してしまうと言う、波乱万丈な半生の元お姫様です。
さらに悲惨なのは、よりによって、そんなワルに桜姫が惚れてしまったこと。
惚れた弱味で結局いいように扱われ、貧しい庶民の生活や風習に慣れさせるため、という名目で、場末の売春宿に売られるはめになります。
上品な言葉とあばずれ言葉の入り交じる、この「お下品奉公」が面白く、注目すべき場面だそうです。
今でもホストに入れ揚げて、男の言いなりになって、風俗業界に踏み込んでしまった若い女性も意外と多いんですよね。
でもって客も保守的と言うか、ブランド好きと言うか、今も昔も「元お嬢様」の肩書きが好きですよね〜。けっこう指名率が高そうで、人気があったんじゃないかと思います。(2008年1月10〜2月7日)
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